亡き父との絆、SNSで語られた感動秘話
このランクル70がさらに特別な意味を持つのは、2024年11月に亡くなった父との思い出が深く刻まれているからだ。吉田選手は2025年6月28日の投稿で、父親に「次に乗る車はランクル70だよ」と伝えた時のエピソードを明かしている。
納車までの時間を父親と共に心待ちにし、吉田選手が海外遠征中は父が愛車を磨き、ガソリンを満タンにしてくれていたという。闘病中の父に会うため、往復320kmの道のりをこの車で通った日々。「ランクルだったから。運転が楽しかったんだ」と綴られた言葉は、車が単なる機械ではなく、辛い時期を支えてくれた相棒であり、父との絆を繋ぐ存在であったことを物語る。この投稿は多くの人々の胸を打ち、「泣ける話」「素敵な親子関係」といった感動のコメントが相次いだ。
ファンの反響とアスリートの新たな魅力
吉田選手の投稿には、ファンから「ランクルお似合い!」「カッコいい」といった称賛の声が絶えない。特に、最近の洗車の投稿で見せたモノトーンのコーディネートは「車とお揃いですね!」と注目を集め、アスリートとしての一面とは異なる「ギャップ」に魅了されるファンも多い。
氷上ではミリ単位の精度を競い、オフロードでは力強く大地を駆ける。その両極の世界観を体現する吉田知那美選手。一台のSUVを通じて見えてきたのは、彼女の人間的な深みと、亡き父への愛情、そして自らのスタイルを貫く確固たる意志であった。彼女の挑戦は、カーリングのストーンが描く軌跡のように、これからも多くの人々の心を捉えて離さないだろう。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]
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