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大江竜聖、ソフトバンクから戦力外通告 「国内外問わず、僕自身野球ができるところがあれば模索していきたい」と語る現在と経歴

大江竜聖、ソフトバンクから戦力外通告 「国内外問わず、僕自身野球ができるところがあれば模索していきたい」と語る現在と経歴

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

ソフトバンクは10月6日、大江竜聖投手(27)と来季の選手契約を結ばないと通告したと発表した。2025年5月に巨人からトレードで加入したサイドスローの左腕で、今季の1軍登板は5月の3試合だけ。取材に応じた大江は「国内外問わず、僕自身野球ができるところがあれば模索していきたい」と話し、トライアウトも視野に現役続行を目指す。

支配下で唯一の通告、育成3選手とともに来季契約なし

ソフトバンクが10月6日に来季契約を結ばないと伝えたのは、大江を含む4選手だった。支配下選手は大江1人で、残る3人は育成選手。長谷川威展投手(27)、ハモンド投手(22)、桑原秀侍内野手(24)が対象となった。球団は同じ日、高波文一3軍外野守備走塁コーチ(50)の退団もあわせて発表している。

12球団を見渡すと、10月6日に戦力外を発表した球団は、同日午後6時30分の時点でソフトバンクだけだった。

通告を受けた大江は球団施設を訪れ、報道陣の取材に応じた。最初に口にしたのは、2年足らずを過ごした球団への思いだ。「ホークスには成長させてもらったな、と。強い球団でプレーさせてもらって感謝しかない。それで結果を残せなかった申し訳なさと、悔しさがある」。

今後はNPBでのプレー続行を第一に考えながら、海外のリーグも選択肢から外さない。「国内外問わず、僕自身野球ができるところがあれば模索していきたい」。トライアウトへの参加も視野に入れる。

「体は元気」とも話す。移籍後の手応えも残っており、「ホークス来て成長できたなという部分が結構あったので、まだまだできるんじゃないかな」と続けている。1軍登板が3試合に終わった今季については「そこは僕の実力不足だと思う」と受け止めた。

長谷川も現役続行を希望している。2023年オフの現役ドラフトで日本ハムから移り、2024年は32試合で防御率2.49とリーグ優勝を支えた左腕だが、2025年3月に左肘のトミー・ジョン手術、2026年4月には腰の椎間板ヘルニアの手術を受け、今季は実戦で投げられなかった。

防御率0.00でも3試合、出番を失った2026年シーズン

今季の数字だけを見ると、通告は意外に映る。1軍では5月に3試合、計3イニングを投げて失点はゼロ。防御率は0.00のままだった。

ただ、出場選手登録を抹消された5月24日以降、1軍から声がかかることはなかった。厚い投手陣の壁に阻まれ、大江はシーズンの大半をファームで過ごすことになる。

2軍では28試合に登板し、2勝2敗4セーブ、防御率2.67を残した。30回1/3を投げて32三振と、イニング数を上回る三振を奪っている。それでも、シーズン終盤まで1軍の枠は空かなかった。

球団の公式サイトの選手名鑑で、大江は2026年の目標に「キャリアハイ、連覇」と書いていた。見てほしいプレーには「変則サイドスロー」を挙げている。チームは2026年にパ・リーグ3連覇を果たしたが、大江自身はキャリアハイに遠く及ばない1年となった。

二松学舎大付から巨人へ、サイドスローで開いた道

大江は1999年1月15日生まれ、神奈川県出身。東京の二松学舎大付高から、2016年のドラフト会議で巨人に6位指名を受けて入団した。身長173cmと投手としては小柄な左腕だ。

1軍デビューはプロ3年目の2019年で、8試合の登板にとどまった。転機は翌2020年に訪れる。サイドスローの変則左腕として中継ぎに定着し、43試合で3勝、防御率3.11。2021年には自己最多の47試合に投げて13ホールドを挙げた。

2022年は3試合に終わったものの、2023年に32試合で4勝と再び出番を増やす。2024年は16試合で防御率2.63と、数字は安定していた。

巨人時代に1軍で投げた2019年から2024年までの6シーズンの成績は、149試合で7勝0敗34ホールド、防御率3.75。149試合を投げて負けが一度もなかった。

年度球団登板勝敗ホールド防御率
2019巨人80勝0敗16.75
2020巨人433勝0敗93.11
2021巨人470勝0敗134.09
2022巨人30勝0敗01.69
2023巨人324勝0敗64.09
2024巨人160勝0敗52.63
2025ソフトバンク160勝1敗11.53
2026ソフトバンク30勝0敗00.00
通算1687勝1敗353.40

2対1の交換トレードで移籍、1年目は防御率1.53

2025年、大江は巨人で1軍登板がないまま5月を迎えていた。ソフトバンクと巨人は5月12日、交換トレードの成立を発表する。巨人からは大江と、二松学舎大付の後輩にあたる秋広優人内野手の2人がソフトバンクへ移り、ソフトバンクからはリチャード内野手が巨人に移る2対1のトレードだった。

リチャードはファームで本塁打を量産してきた大型内野手だが、1軍では2021年から5年間で打率.190、10本塁打にとどまっていた。ソフトバンクは長打力のある内野手を出し、左の中継ぎと若い内野手を迎え入れたことになる。

移籍1年目の2025年は救援で16試合に登板し、17回2/3を投げて自責点3。0勝1敗1ホールド、防御率1.53と、新しいチームのブルペンで結果を残した。プロ通算の成績は168試合で7勝1敗35ホールド、防御率3.40。プロ10年目の今季、移籍から1年5カ月足らずでチームを離れることになった。

秋広とともに注目を集めた移籍から、2年目のシーズンは一転して出番が減る。

各球団で続く戦力外、大江の行き先は

9月末から、各球団で来季の契約を結ばない選手の発表が続く。9月30日には中日が辻本倫太郎内野手との来季契約を結ばないと発表し、本人はNPB、社会人を問わず現役続行を希望している。

関連記事:辻本倫太郎、中日から戦力外通告で現役続行を希望 23年ドラフト3位・仙台大出身の25歳、入団からの成績

10月5日にはオリックスも頓宮裕真捕手ら6選手と来季の契約を結ばないと発表した。

関連記事:頓宮裕真、オリックスが来季契約を結ばないと発表 育成契約を打診する見込み、23年首位打者の現在は右膝手術後のリハビリ中

大江の強みは、通算168試合を投げた実績と、左のサイドスローという希少なタイプにある。今季も2軍では28試合に投げ、本人も「体は元気」と話す。

第一の希望はNPBでのプレー続行で、トライアウトで投げる姿を見せることも考えている。その先には海外のリーグという選択肢もある。27歳の左腕は、野球を続ける場所を探し始めた。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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