都会の真ん中で、ふと時間が止まったかのような静けさと、歴史の息吹を感じられる場所があるのをご存知ですか?
東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅から歩いてわずか5分。そこには、江戸時代から続く古刹「深光寺(じんこうじ)」が静かに佇んでいます。
ここは、かの有名な『南総里見八犬伝』の作者・滝沢馬琴が眠る場所であり、福をもたらす小石川七福神の「恵比寿様」が祀られているお寺。
今回は、実際に訪れて感じた深光寺の魅力と、周辺散策のポイントを、体験者ならではの視点でたっぷりお伝えします!
深光寺ってどんなお寺?歴史と見どころをサクッと紹介

深光寺は、東京都文京区小日向にある浄土宗のお寺です。その歴史は古く、創建は江戸時代初期の寛永16年(1639年)。徳川家康から三代にわたって仕えた幕臣・森源七郎が開基となり、善誉上人(ぜんよしょうにん)によって開かれました
もともとは「清水庵」という小さな庵でしたが、後に立派なお寺として整備されたそうです。境内には見どころが多く、特に有名なのが以下の2つです。
- 滝沢馬琴(たきざわばきん)の墓:『南総里見八犬伝』で知られる江戸後期の戯作者・滝沢馬琴が眠るお墓。文京区の指定史跡にもなっています。
- 小石川七福神の恵比寿天:商売繁盛や除災招福の神様である恵比寿様が祀られており、七福神巡りの札所として多くの人が訪れます。
その他にも、境内にはキリシタン灯籠と呼ばれる珍しい石灯籠もあり、歴史好きにはたまらないスポットが点在しています。

滝沢馬琴(たきざわばきん)の墓の
説明書きもあります。
茗荷谷駅から歩いて5分!坂の上の静かな境内へ【体験レポート】
さて、ここからは実際の訪問レポートです!
茗荷谷駅を出て、拓殖大学方面へ向かう坂道を下っていくと、道の向かいに深光寺が見えてきます。学生さんたちが行き交う日常の風景の中に、赤い「小石川七福神」ののぼり旗がはためいていて、「あ、ここだ!」とすぐに分かりました。

お寺は閑静な住宅街に溶け込むように佇んでいますが、参道は少し急な坂になっています。

まさに「谷」の地名を感じさせる地形で、息を切らしながら上ると、正面に本堂、右手に立派な鐘楼、左手に墓地が現れます。




満面の笑みに癒される!恵比寿様とのご対面
本堂の脇に、お目当ての恵比寿様が祀られていました。

にこやかで福々しいお顔立ちを見ているだけで、こちらまで自然と笑顔になってしまいます。きれいに手入れされた花が供えられており、地域の方々に大切にされている様子が伝わってきました。

恵比寿様は七福神の中で唯一日本の神様で、商売繁盛だけでなく、漁業や交通安全など、幅広いご利益があると言われています。私も日々の感謝とこれからの仕事の成功をそっとお願いしてきました。
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