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ドルーリー朱瑛里、進路先は米名門ワシントン大陸上部。陸上界の逸材が選んだ「文武両道」の新たな挑戦

ドルーリー朱瑛里、進路先は米名門ワシントン大陸上部。陸上界の逸材が選んだ「文武両道」の新たな挑戦

陸上女子中長距離のホープ、ドルーリー朱瑛里選手(18)が、来春から米国の名門ワシントン大学へ進学することがアメリカのワシントン大学陸上部の公式インスタグラムで明らかになった。

中学時代の駅伝での「17人抜き」で一躍注目され、U20アジア選手権を制した逸材。国内の大学や実業団ではなく、学業と競技の両立を高いレベルで追求できるNCAA(全米大学体育協会)での挑戦を決断した。

異例の進路選択、その背景にあるもの

陸上女子中長距離界で、ひときわ強い輝きを放ってきた新星の進路が決まった。岡山・津山高校3年のドルーリー朱瑛里選手が、2026年秋から米ワシントン大学の陸上競技部に加入する。このニュースは、同大学の陸上部が2025年11月13日に公式SNSで発表したことで明らかになった。

2023年の全国女子駅伝で、当時中学3年生ながら17人抜きの快走を見せ、陸上ファンの度肝を抜いたドルーリー選手。高校進学後もU20アジア選手権1500mで金メダルを獲得するなど、世代トップランナーとして走り続けてきた。彼女が選んだのは、日本の大学や実業団ではなく、太平洋を渡る道だった。この決断は、単なる競技力向上だけでなく、彼女が一貫して追求してきた「文武両道」の理想を、より高い次元で実現するための選択と言えるだろう。

衝撃の「17人抜き」からアジア制覇へ

彗星の如く現れた中学時代

ドルーリー朱瑛里の名が全国に轟いたのは、2023年1月の全国都道府県対抗女子駅伝。岡山チームの3区(3km)を任された当時中学3年生の彼女は、38位でタスキを受けると、驚異的な走りで17人を次々と抜き去り、区間新記録を樹立した。美しいフォームから生み出される力強い走りは、多くの人々の記憶に鮮烈に刻まれた。

この快走を機に、メディアの注目は一気に過熱。しかし彼女は、周囲の喧騒に惑わされることなく、冷静に自らの道を見据えていた。強豪私立ではなく、地元の進学校である岡山県立津山高校への進学を決めたのも、その姿勢の表れである。

学業と両立した高校での成長

高校入学後も、彼女の成長は止まらなかった。1年生で出場したインターハイ女子1500mでは、田中希実選手が持っていた高1最高記録を更新して3位入賞。2年生となった2024年には、ドバイで開催されたU20アジア陸上競技選手権の1500mで見事に金メダルを獲得し、アジアの頂点に立った。

シニアのトップ選手が集う日本選手権にも挑戦し、高校生ながら7位入賞を果たすなど、着実に実力を証明。一方で、過度な注目によるプレッシャーからか、U20世界選手権では予選敗退という悔しさも味わった。こうした成功と挫折の経験が、彼女をアスリートとして、また一人の人間として大きく成長させたことは想像に難くない。

次ページ:なぜアメリカ大学なのか? NCAAがもたらす成長環境

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