11歳で世界一のピザ職人へ!成本豊穂くんが語る「父の背中」と家族の支え。呉・ナリポの原点

2025年6月、ピザの本場イタリア・ナポリで開催されたピザ職人の世界大会で、一人の日本人少年が世界を驚かせました。
彼の名は、成本豊穂(なるもと とよほ)くん。当時11歳(小学6年生)にして、「カプート杯 世界選手権」のジュニア部門で日本人初の世界チャンピオンに輝いた天才ピザ職人です。
明日11月8日放送のテレビ朝日系「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」では、「ピザ博士」としてその驚くべき才能と知識を披露します。
彼の快挙の裏には、どのような努力と物語があったのでしょうか。世界一の称号を掴み取った少年の素顔、彼を支える家族の絆、そしてその才能が育まれた原点である広島県呉市のピッツェリア「Nalipo(ナリポ)」に迫ります。
その若き才能は、どのようにして磨かれたのか。彼の原動力となっているのは、父であり師匠でもある豊(ゆたか)さんの背中と、家族の温かい支えでした。
わずか11歳で世界の頂点へ。ピザ博士・成本豊穂くんの軌跡
「最年少優勝」。その響きは、単なる偶然や幸運で片付けられるものではありません。豊穂くんの優勝は、日々のたゆまぬ努力と、ピザに対する純粋な情熱が結実した瞬間でした。
決戦の舞台「カプート杯 世界選手権」での快挙
2025年6月3日から5日にかけて、イタリア・ナポリのモストラ・ドルトレマーレで開催された「カプート杯 世界選手権(正式名称:ナポリピッツァ職人世界選手権)」。世界中から腕利きの職人たちが集うこの大舞台で、豊穂くんはジュニア部門に出場しました。親子揃っての世界挑戦でした。
この「カプートカップ」は、ナポリピッツァの伝統を守るために100年以上の歴史を持つ製粉会社「カプート社」が主催する、世界で最も権威ある大会の一つ。世界中から一流のピザ職人(ピッツァイオーロ)が集い、その技を競う大会です。
豊穂くんが制したジュニア部門も、次世代の才能がひしめく激戦区であり、そこで日本人少年が頂点に立ったことは、まさに歴史的な出来事と言えます。
大人顔負けの巧みな手つきで生地を伸ばし、美しい円形に仕上げていく姿は、審査員や観客の注目を一身に集めました。焼き上がったピザは、味、見た目、技術のすべてにおいて高く評価され、見事、日本人初となるジュニア部門の世界チャンピオンに輝いたのです。
この快挙は、日本のピザ界にとっても歴史的な出来事として大きなニュースとなりました。
小学4年生から始まったプロへの道
豊穂くんがピザ職人を志した根源的な動機は、ピッツァヨーロ(ピザ職人)である父・豊さんへの強い憧れでした。その想いが本格的な行動に変わったのは小学4年生の頃。以来、彼は毎朝5時に起き、父と二人三脚で厳しい修行に励む日々を送っています。この早朝からの特訓は、彼がプロを目指す強い意志の表れと言えるのではないでしょうか。
さらに驚くべきは、その成長の速さです。「365日後にピッツァ職人になる」という明確な目標を掲げ、修行開始からわずか1年1か月で世界大会の頂点に立ちました。父への憧れを原動力に変え、驚異的な集中力と努力で夢を現実のものとしたのです。
次の目標は「大会2連覇」。師である父との絆
豊穂くんの次の目標は、「大会2連覇」。父・豊(ゆたか)さんは、自身も国内外の大会で数々の受賞歴を持つ実力派のピザ職人です。 豊穂くんにとって父は、尊敬する師でもあるのでしょう。
豊さんは、技術を教えるだけでなく、”人生で大事にしてほしいこと”も息子に伝えています。
「子供には、やりたいことに全力で打ち込める人生を送ってほしい」
厳しい指導の中にも、息子の才能を認め、その成長を誰よりも喜ぶ父親の愛情が垣間見えます。2025年の世界選手権には、父・豊さんも一般の部に出場。親子揃っての世界挑戦は、互いを高め合う貴重な経験となったようです。
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