大谷翔平、インスタ1000万人突破は日本人男性初、WS連覇の日に達成
世界のアスリートとの比較で見える景色

一方で、グローバルな視点で見ると、また異なる景色が広がる。世界のアスリートに目を向ければ、サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウド選手が約6億5000万人、リオネル・メッシ選手が約5億人という、まさに桁違いのフォロワー数を誇る。
各社報道に基づき作成 (2025年11月2日時点)
この数字の差は、サッカーが世界で最も普及しているスポーツであることの反映であり、野球(MLB)が主に北米やアジアの一部地域で絶大な人気を誇るスポーツであるという特性を示している。米メディアSports Illustratedは、大谷選手の人気を「グローバル」と表現する風潮に対し、その人気は主にアジア圏に集中していると分析するなど、冷静な見方も存在する。日本のメディアで頻繁に見られる「全米が驚愕」といった表現と、現地での受け止め方には多少の温度差があることも事実だろう。
それでも、野球選手として1000万フォロワーという数字は驚異的であり、彼がMLBの国際的な知名度向上に大きく貢献していることは間違いない。
ファンを惹きつける投稿の魅力とは
数字だけが彼のSNSの価値ではない。大谷選手のアカウントが多くの人々を惹きつける理由は、その投稿内容にある。彼は、自身の超人的なパフォーマンスの裏側にある人間味あふれる一面や、チームメイトへの敬意を垣間見せる。
アカウント開設当初は、メジャー初本塁打後の「サイレント・トリートメント」の映像を投稿し、日米のファンを喜ばせた。近年では、愛犬「デコピン」との日常や、妻・真美子さんとの写真など、プライベートな投稿も増え、ファンとの距離を縮めている。
「ライオン投稿」に見るユーモアと成長の物語
特にファンの間で話題となったのが、ワールドシリーズ制覇を祝して投稿されたストーリーだ。そこには、胴上げ投手となった山本由伸投手が雄叫びをあげる写真と、それに呼応するかのような勇ましい大人のライオンの写真が並べられていた。
実はこの投稿には伏線がある。昨年のワールドシリーズで山本投手が好投した際には、赤ちゃんのライオンの画像を投稿していたのだ。一年を経て「赤ちゃんのライオン」が「大人のライオン」へと成長した姿を重ね合わせることで、チームメイトの成長とチームの勝利を祝福する。こうした大谷選手ならではのユニークで心温まる表現が、ファンの心を掴んで離さない理由の一つだろう。
唯一の公式発信源、SNS時代の注意点
これほどの影響力を持つ一方で、ファンが注意すべき点もある。現在、大谷選手が本人として公式に運用しているSNSは、このインスタグラムアカウントのみである。特にTwitter(現X)では、本人を名乗る偽アカウントが多数存在し、誤った情報が拡散されるケースも少なくない。
専門家は、公式認証マーク(青いバッジ)の有無や、投稿内容が他の公式情報と一致するかどうかを確認するよう呼びかけている。大谷選手の正確な情報を得るためには、このインスタグラムアカウントと、ドジャース球団の公式サイトが最も信頼できる情報源となる。
さて、彼が次にどんな「ショータイム」を、グラウンドで、そして画面の向こうで見せてくれるのか。世界中のファンが、固唾を飲んで見守っている。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

































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