きぬた歯科×マクドナルド「CV:???」匂わせで話題 最新CM投稿に「イケボの無駄遣い」「ツッコミどころがすごい」
そもそも「きぬた歯科」とは何者か?
この騒動のもう一方の主役、「きぬた歯科」とは一体何者なのか。関東圏外の読者には馴染みが薄いかもしれない。
同院は東京・八王子市に拠点を置く歯科医院だが、その名を轟かせているのは、院長・羅田泰和の顔写真を大々的に使用した屋外看板だ。
逆張り戦略で築いた「看板帝国」
その数は関東近郊に340カ所以上。年間広告費は「フェラーリの新車5台分(約2億円超)」とも公言している。ネット広告全盛の時代にあえてアナログな看板に巨額を投じる「逆張り戦略」で、圧倒的な知名度を確立。
その存在はカルト的な人気を呼び、ファンが看板の場所をまとめた「きぬた歯科看板マップ」を作成したり、鉄道模型メーカーから看板のミニチュアが発売されたりするほどだ。
羅田院長は過去の取材で、看板広告を「自分の人生を最も輝かせた」「実益を兼ねた趣味」と語っている。今回のコラボも、彼の広告哲学の延長線上にあるのかもしれない。
なぜこれほど拡散したのか?3つのポイント
今回の騒動が爆発的に拡散した背景には、いくつかの巧みな要素が絡み合っている。
① 既視感と究究のミスマッチ
第一に、「あの看板だ!」という多くの人が抱く既視感だ。見慣れた風景が、マクドナルドという予期せぬ文脈で提示されたことで、強烈なインパクトが生まれた。「ハンバーガー」と「歯科医院」という、ある意味で相反する業種の組み合わせが、人々の好奇心とツッコミ欲を刺激した。
② 「CV:???」が火をつけた声優予想合戦
第二に、「CV:???」という謎の仕掛けである。マクドナルドは過去にも、津田健次郎や杉田智和といった人気声優をCMに起用し、成功を収めてきた実績がある。この伏線は、アニメや声優ファン層を巻き込み、単なる広告告知を「参加型の謎解きイベント」へと昇華させた。
③ ツッコミを誘発する「参加型」の仕掛け
そして第三に、意図的に残された「ツッコミどころ」の多さだ。意味不明な組み合わせ、謎のキャスティング予告。これらはすべて、ユーザーが「一言もの申したい」と感じる絶妙な隙となっている。SNS時代において、完璧すぎる広告よりも、こうした「いじりしろ」のあるコンテンツの方が、結果的に多くの人の記憶に残り、拡散されやすい傾向がある。
計算された「次の一手」
SNSではたびたび、このように話題になるプロモーションが存在するが、その裏には「認知度の高いアイコンの活用」「異業種コラボによる意外性」「SNSでの拡散を前提とした謎解き要素」といった、緻密に計算された現代の広告戦略が見え隠れする。
果たしてこの異色タッグのCMは、どんな盛り上がりを見せるのか。今後のコメントから目が離せない。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

































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