「世田谷ベース」流カスタムの神髄
購入当初から、所氏の頭の中には壮大なカスタム計画が描かれていた。その構想を実現するために白羽の矢が立ったのが、国内外で高い評価を受けるカスタムビルダー「46works」だ。
そして先日、ついにその全貌が明らかになった。
※動画はInstagra上で再生されます
芸術の域に達したチタン製4本出しマフラー
最も目を引くのは、車体の心臓部から伸びるエキゾーストシステムだろう。ノーマルの2本出しから、往年の名車を彷彿とさせる4本出しへと姿を変えたマフラーは、すべてチタンによる手曲げで製作された。
所氏自身、「150万から100万」ほどかかると語っていたこのカスタムは、車体価格をはるかに上回る。しかし彼は「まだ余ってんじゃん」と笑う。新車価格との差額を考えれば、まだカスタムの余地があるというのだ。
46worksの報告によれば、このカスタムにより20kgもの軽量化も達成され、所氏が当初「取り回しがめんどくさい」と評したハンドリングも劇的に改善したという。
職人技への賛辞
完成したバイクを前に、所氏は感嘆の声を漏らした。「すごいな~、なんでこんなにきれいに作れるんだろう?」
そして、ビルダーの技術を「その辺の街の工場ではできないです」と最大級の言葉で称賛した。
一方、カスタムを手掛けた46worksも、「普段やらないことをやらせていただくと楽しいですね」と、この挑戦的なプロジェクトを楽しんだ様子をInstagramで語っている。
遊びの天才、次なる一手は?
所ジョージという人物は、これまで50年以上にわたり、数々の車やバイクを自分だけの「作品」へと昇華させてきた。
ハーレーダビッドソンの歴史を一つのエンジンに凝縮したかのような「フランケンシュタイン」しかり、サンダンス社と作り上げた「ナックルサンパー」しかり。彼のカスタムは、常に既成概念を打ち破り、新たなジャンルを切り拓いてきた。
46worksが「次期プランの計画もあるのでお楽しみに!」と示唆しているように、この物語はまだ終わらない。70歳を迎えてなお、尽きることのない探求心と遊び心で我々を魅了し続ける所氏。彼が次に何を見せてくれるのか、多くのファンが固唾を飲んで見守っている。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]
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