MEDIA DOGS

アインシュタイン稲田、SNS乗っ取り犯逮捕を報告 1年越しの疑惑に終止符

2025年9月5日、お笑いコンビ「アインシュタイン」の稲田直樹氏(40)は、自身のSNSアカウントが乗っ取られていた事件の犯人が逮捕されたことをX(旧Twitter)で報告した。約1年前に浮上した不適切なDM(ダイレクトメッセージ)疑惑。一貫して潔白を訴えてきた稲田氏の主張が、ついに警察の捜査によって裏付けられた形だ。

事件の経緯:疑惑の浮上から逮捕まで

事の発端は2024年7月。ある暴露系YouTuberが、稲田氏がInstagramのDM機能を使い、番組企画を装ってファン女性に性的な画像を要求した、という疑惑を取り上げたことだった。 この告発は瞬く間に拡散され、稲田氏は渦中の人となった。

しかし、稲田氏は直後から自身のXで「全く身に覚えがない」と疑惑を完全に否定。同時に「僕のセキュリティ管理が甘く不正ログインされた形跡がありました」と、第三者によるなりすましの可能性を示唆し、警察に相談していることを明かしていた。

そして2025年9月5日、警視庁サイバー犯罪対策課は、不正アクセス禁止法違反の疑いで住所・職業不詳の久保智成容疑者(32)を再逮捕したと発表。容疑者は2024年7月から10月にかけ、稲田氏のInstagramアカウントに複数回不正ログインした疑いが持たれている。これにより、1年以上にわたる疑惑に一つの区切りがつくことになった。

稲田氏の声明:安堵と謝罪

犯人逮捕の報道を受け、稲田氏は自身のXを更新。ファンや関係者に向けて、自らの言葉で心境を綴った。

ご心配をおかけしていた件についてご報告です。
先程警察から発表がありましたが、僕のSNSを乗っ取っていた犯人が警察に逮捕されました。
今回の件はセキュリティ管理を十分にできていなかったことも原因のひとつだと感じています。
その為、色んな方に被害が及んでご迷惑をお掛けしてしまいました。そして沢山の方に不安な思いをさせてしまった事を本当に申し訳ないと思っております。
それでも温かく見守り支えてくださった皆様に心から感謝しています。
これからは同じことを繰り返さないよう、よりしっかりと対策して活動してまいります。
引用:「稲田直樹(アインシュタイン)」X(@tosakomainada)の投稿全文より

この投稿からは、疑惑が晴れた安堵感とともに、自身のセキュリティ意識の甘さが被害を招いた一因であると省みる真摯な姿勢がうかがえる。そして、不安にさせたことへの謝罪と、支えてくれた人々への深い感謝を表明した。

犯人の手口:誰もが被害者になりうる単純な罠

捜査関係者によると、容疑者は稲田氏の氏名や生年月日など、公表されている情報からパスワードを推測して不正アクセスに及んだとみられている。 これは、いわゆる「パスワードリスト攻撃」や高度なハッキング技術とは異なる、極めて古典的で単純な手口だ。

誕生日や名前、簡単な単語などをパスワードに設定することは、いわば家の鍵を郵便受けに入れておくようなものかもしれない。今回の事件は、有名人だけの問題ではなく、誰もが被害者になりうるSNS社会の脆弱性を改めて浮き彫りにした。二段階認証の設定や、推測されにくい複雑なパスワードの使用といった基本的な自衛策の重要性を、我々一人ひとりに突きつけている。

社会の反応:安堵の声と、SNS社会への教訓

犯人逮捕のニュースと稲田氏の報告を受け、SNS上では「信じててよかった」「本当に安心した」といった安堵の声が溢れた。また、一時は稲田氏を疑ってしまった人々から「疑ってすみませんでした」という謝罪のコメントも相次いでいる。

事件当初から稲田氏の無実を信じ、擁護していた見取り図の盛山晋太郎氏をはじめとする芸人仲間たちの行動も、改めて称賛されている。 一方で、当初この疑惑を取り上げた暴露系YouTuberは謝罪の意向を示すなど、情報の受け手と発信者の双方に大きな教訓を残す事件となった。

一人の芸人を襲った悲劇は、SNSという便利なツールの裏に潜む危険性と、そこに生きる我々のリテラシーを問う、社会的な出来事へと昇華したのである。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

Return Top