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「深夜でも3時間待ち」台湾で『鬼滅の刃 無限城編』が社会現象級の大ヒット、前作を50%上回る驚異的興収

なぜ台湾で『鬼滅の刃』はこれほど愛されるのか

台湾で日本のアニメが広く親しまれていることは、このブームの大きな土台となっている。しかし、『鬼滅の刃』の成功はそれだけでは説明できない。前作『無限列車編』が台湾のアニメ映画史を塗り替える大ヒットを記録したことで、ファンの期待値は最高潮に達していた。

また、台湾独自の要因も無視できない。一つは、中国本土に先駆けての公開だ。中国福建省に近い離島・金門県の映画館には、いち早く本作を鑑賞しようと多くの中国人客が訪れるという現象も起きている。さらに、本日8月15日からは台湾の著名な声優陣による中国語吹き替え版の上映も始まり、より幅広い層へのアプローチが期待される。

今後の展開と関係者の期待

このブームはスクリーンの中だけにとどまらない。台北では「鬼滅の刃」全集中展が開催され、台湾発のドリンクスタンドとのコラボレーション企画も行われるなど、街全体が『鬼滅の刃』一色に染まっている。

さらに、作中で人気キャラクター・童磨(どうま)役を演じる声優の宮野真守氏が、来年アジアツアーの初演を台北で行うことを発表しており、作品と連動した展開がファンの熱をさらに高めることは間違いないだろう。台湾の配給会社がかつて『無限列車編』のヒット時に語った「台湾で新たな歴史を作っていきたい」という言葉は、今まさに現実のものとなりつつある。国境を越えた「鬼滅ブーム」は、これからどこまで広がっていくのか。その動向から目が離せない。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

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